UAV写真測量
1. はじめに:最小二乗法による推定値のバラつきとは? 何かのパラメータを最小二乗法で推定するときは決まって、モデル式に(多くの場合、モデル式に含まれる観測値に)何かの誤差が含まれていると仮定している。もし誤差を認めないなら、つまり誤差項のな…
本記事では、前記事:バンドル調整でパラメータの不定性を確認するにはどうするか を踏まえ、前記事で第2の検証方法として挙げた「2. 最適化を実施したときの目的関数値が、θiを誤った値に固定した場合とθiを正しい値に固定した場合で、有意に変わらないかを…
カメラパラメータをθ、それらの非線形関数である再投影誤差のRMSをg(θ)で表すと、バンドル調整は、g(θ)を最小化する非線形最小二乗法である。 本研究室ではバンドル調整の数値シミュレーションを多用するが、Critical Configurationによってθの要素の一部、…
光軸が平行かつ、光軸と基線が直交するように撮影した2枚の写真を用いて、写真間で対応付けられた点Pの座標を推定する(2視線の交点の座標を計算する)「2視点三角測量」(two-view triangulation) の状況を考える。最も古典的な写真測量だ。 各写真における…
先日、最尤法のバイアスに関する記事を書いた理由は、バンドル調整におけるカメラパラメータの推定のバイアスが、ドーム状変形やボウル状変形といった「系統誤差」(正確には、点群の世界座標に関する系統誤差)と関係がある可能性を疑っているから。 ただ、…
日本写真測量学会の学会奨励賞を契機に、陸域のUAV写真測量に関する空中測量研究室の研究歴をまとめた記事を、日本測量協会の月刊「測量」に掲載いただきました: 神野有生, SfM-MVSを用いたUAV写真測量の効率化に関する研究, 月刊「測量」, 2023年1月号. 今…
UAV写真測量の勉強を始めたときから気になっていた基礎的なテーマを検討した、新しい論文の紹介です。本質的にはUAVやSfM/MVSを使う場合に限られる話ではなく、航空写真測量の分野でビートルズの時代に論文が出ていてもおかしくないテーマなのですが、どうし…